kobeniの日記

仕事・育児・伏し目がちなメガネ男子などについて考えています

お料理ビギナーにもオススメ!味がありすぎるレシピ本「おそうざいふう外國料理」

こんにちは、お久しぶりです。kobeniです。
雨の季節は子供の送迎が大変になるので、ちょっとヤですね。買ったばかりの傘をさっそく息子に破壊されてしまいました。男の子ってなんでこう、棒っぽいものを持つ&振り回すのが好きなのでしょうか。近所をよく棒(長め)を持った男子が歩いているのですが。

さて、きょうは私のママ友さん家にあった、とある本が、あまりにも味がありすぎてステキなので、その話を書きます。

その本の名は…「おそうざいふう外國料理」。
あの「暮らしの手帖」が、1972年に出した本。当時のベストセラーだったようです。レシピの監修は、西洋料理は大阪ロイヤルホテルの常原久彌さん、帝国ホテルの村上信夫さん、中国料理は王府の戰美樸さん。全員、当時の料理長だそうです。一流…!
ママ友さんは「お母さんからゆずり受けた」とのことで、奥付を見ると「昭和51年 第六刷」となっていました。私やママ友が産まれる直前のこと。もしかして、皆さんが育ったご家庭にもあったかも?幼心に覚えてる、なんて方もいるかもしれません。
「実は、私はあんまり使ってないんだー」と、ママ友は言っていたのだけど、パラパラ見せてもらったら、独特のセンスが炸裂してて味がありすぎたので、「ちょっと…借りてもいい?」とお願いして、家でじっくり読ませてもらいました。

内容を簡単に説明しますと、「暮しの手帖」に連載されてきた外国料理―ざっくり「西洋ふう」と「中国ふう」の二カテゴリーについて、西洋ふう88品、中国ふう77品、全部で161品のレシピをまとめて紹介した本になっています。当時の本らしく、完成品はカラーですがレシピはモノクロページに書かれており、カラー写真がないレシピもあります。




■ スパゲチとバタ

スパゲチといえば一番なじみの深いのがミートソースです。

「セシリアふう 魚のムニエル」
白身の魚に軽く粉をつけて焼き、アスパラガスをのせ、粉チーズをふって、その上からおいしそうにこがしたバタを、ジュンとかけます。

レシピのカラー写真には、こんな感じで短い紹介文が添えてあるんですが、スパゲッティは「スパゲチ」、バターは「バタ」と記述されています。当時はそのように呼ぶのがスタンダードだったのでしょうか?うちのオカンは私が幼児の頃、「ほら、スパゲチだよ〜」と言っていたのだろうか。こんど聞いてみます。あと、バタの音はジューではなく「ジュン」です!

ちなみに、今ならば「赤ワイン」となるところも「ブドー酒」となっていますし、「ザワークラウト」は「酢キャベツ」と呼ばれています。


■ レトロな料理名


「シーフッドサラダ」
Sea foodじゃなくて Sea hood?海らへん?


「ミネストロン」
ドラクエの呪文みたいですが、ミネストローネのことみたい。


ちなみに牛乳は「瓶」。
「ジャワふうカレーごはん」「リヨンふう魚料理」「ロシアふうポークカツレツ」など、いろんな国や地域が出てきます。さすが「外國料理」。


■ 大してかわらない

材料は、かならずここに書いてあるものでなければならないということはありません。(略)ひらめとあっても、この場合は白身の魚ならなんでもいいわけです。

西洋料理には、マッシュルームがよく使われますが、代りに生椎茸を使って下さってけっこうです。味ではたいしてかわりません。

「すぶた」
野菜は、水の出るものでなければなんでもけっこうです

基本スタンスとして「食材は別に変えてもいい」という感じみたいですね。マッシュルームってほぼ生椎茸なんだな、まあキノコだもんね同じだよね。私のように、レシピを覚えられない、覚えようとしない人にはかなり優しい本です。


■ それなりにおいしい

ミラノ風一口カツ
薄いカツは、それなりにおいしいものです。

そりゃ、薄けりゃそれなりだよね。

パリーふう とりごはん
トリとご飯をいためた上に、固形スープをとかしてかけただけのものですが、とてもしゃれた味のご飯です

スープかけただけなのか…

ごはんのグラタン
えびのいためごはんに白ソースをかけ、天火で焼きます。残りごはんで作りましたが、なかなかおいしい料理になりました。

残りごはんというか、それは「ドリア」っていう料理じゃないかな。

とりとピーマンのみそからめ
みその味が大切ですから、なるべくいいみそにします。

正論すぎ!


…と、終始こんな感じで、人間味あふれるレシピ集です。




■ きゅうりの高いときは

きゆうりの入ったスープ
きゅうりと、豚肉のかんたんなスープですが、なかなかおいしく、日本ふうなおすましより、若い人によろこばれます。
きゅうりの高いときは、これでけっこうご馳走です

このスープ…ホントにきゅうりしか入ってないのですが、なかなかおいしいらしいし、しかも若い人が喜ぶというのが良いですね。うちの息子(2歳)、そうとう若いけど、喜ぶかな。
それにしても「きゅうりが高いとき」というのは、当時よくあったのでしょうか。私はこれまで「今、きゅうりが高すぎる!!」という体験をあまりしていない気がしますが…

まあでも、これらの味わい深さも、「暮らしの手帖」が、フツウのお母さん(当時は専業主婦が多かったでしょうね)の味方だったから。と考えれば、合点が行くものばかりです。食材の価格が高騰して手に入らなければ、別のものに変えても成立するレシピ。食べ盛りの「若い人」(主に子供たち)たちが、もりもり食べてくれるレシピ。短時間で、家にあるもので、サッとつくれるレシピ。「おそうざいふう」って、つまり「家庭でもつくれる」ってことなのかな。なんて思いました。
なんといっても、そのコンセプトを持ちながら、帝国ホテルなどの一流のシェフが監修して制作してる、ってところが素敵ですよね。



■ インパクト強すぎ、ふしぎなお料理たち



「クリームたまご」

ものすごくカロリーが高そうですが、いったいどこの国の料理なんでしょうか。しかし洋風料理をあまり食べたことがない子供時代に見たら、ずっと憧れになりそうなビジュアルです。



「花しゅうまい」
中国ではお正月に食べる、ハレの料理だと解説が。キレイですねー



「ウインナふう豚肉かつ」
よく見ると、レモンがねじってあったり、一流シェフ感のある盛りつけが…


■ 独特のデザイン性

とつぜん、こんな見開きの頁があったりして、オシャレです。ですが、こういうデザインはこの頁だけなので、非常に唐突です。



盛りつけているお皿も、とってもオシャレ。
よく見るとお皿ごと料理が切り抜かれて、貼付けて印刷されているのが分かります。DTPなんてないですからね、当時は。




■ あとがきに書いてあった、レシピと編集へのこだわり


「おそうざいふう外國料理」は、そもそも「暮らしの手帖」の連載企画だったわけですが、この本のあとがきには、どうやってその連載企画が創られているか?という制作裏話が載っていました。いたく感動した&色々と謎が解けた感じがしたので、紹介しますね。


「今回の号では、外国料理を取り上げたい」ということになると、まず前述の料理長(連載の監修をしている)に、企画を説明して、いくつかレシピを考えてもらう。その中から会議で、材料の買いやすいもの、時間のかからないもの、手間のいらないもの、作らないうちからなんとなく美味しそうなものを、選ぶ。

選んだレシピで、料理長につくってもらう。みんなが「おいしい」と言ったものが、掲載する料理として選ばれる。撮影・文章(材料や、つくり方など)を書く。

それを、「入社したばかりの、お料理の作りなれない人に、試作をしてもらいます。原稿と写真だけを渡し、一切注意もなにもいたしません。」すると、ときどき手順が抜けたり、説明不足で、わからないところが出てくる。そこで文章を書き直したり、削ったり、写真も撮り直したりして、ひとつの料理記事ができあがる。

だそうです!すごい!
まあ、この解説も、唐突にはじまり、唐突に終わるので、そこもまた味がありすぎるのですが、暮らしの手帖社のスタンスが滲み出ている制作秘話だなと思いました。


■絶版だろうなと思っていたら…

この本を借りた時、「これ、きっと絶版だろうな」って思ったんです。お料理の本なのに、分厚いハードカバーだし、古本屋で高く売ってそうだなあ、なんて想像してました。きっと貴重な本だから、レビューしたら面白いかもーと記事を書き始めて、しばらく書いてからググったら…

暮しの手帖社 | おそうざいふう外国料理

※「暮らしの手帖」公式サイトから


今も売ってるじゃないかー!Σ(゜д゜lll)


…しかも、内容は当時のままだそうです。
前述のように、初心者でも「ふつうの家庭人」でも作れる美味しい外国料理のレシピ集ですから、今だったらきっと、男性にも楽しんでもらえる本なんじゃないかな。って思います。うちの夫がこの本を見て、なすにチーズを乗せた料理を作りました。ただ単になすを油で焼いて、チーズを乗せただけです。最後に七味をちょっと乗せろと書いてありましたが、無かったので乗せませんでした。それなりに美味しく、しゃれた味がしました。

しかもしかも



※2011年1月号



まだ連載してるよおいーー!!ΣΣ(゜д゜lll)





最後に、「おそうざいふう外国料理」初版(1972年発行)の広告より。



すてきなあなた
あなたの愛するひとに
ご主人にお子さんに
ごきょうだいにお友だちに
すてきなおいしい料理を
ご馳走してあげてください
おいしいものを食べるとき
私たちはとても幸せな感じに
なります
おいしいものを食べたとき
心はゆったりとして
なにかひとにやさしいことを
して上げたいような気持が
しみじみとひろがってゆきます
そのためのお役に立つように
心をこめてこの本を作りました
この本にもしも一つだけ
足りないものがあるとしたら
それは〈愛情〉という名の
香辛料です
それができるのはいとしいひとよ
あなただけなのです
すてきなあなた
あなたの大切なひとに
すてきなすばらしい料理を
作って上げて下さい



皆さんも今夜は、スパゲチを誰かにつくってあげて、幸せな感じになりましょう!




(おまけ)
「暮らしの手帖」のサイトを訪れると、下の方に「暮らしのヒント集」というのが小さく出ていました。ほぼ日手帳みたい(はっ…どっちも手帳!?)ですが、素敵だったので一部ご紹介します。
暮らしの手帖、もっと深く知りたいなーと思ったkobeniでした。


・「自分の仕事」ではなく「自分の務め」とは何かを静かに考えてみましょう。

・大切なのは、今、目の前のこととどう接したらよいのか、これからどうするかを、よく考えることです。

・人間関係を見直しましょう。大切にされているということを、相手が実感できるように心がけましょう。それがきちんと伝わるように努力しましょう。

・昨日よりも今日、今日よりも明日というように、ほんの小さな変化でも、よくなっていくという希望を持って過ごしましょう。

おそうざいふう外国料理

おそうざいふう外国料理