kobeniの日記

仕事・育児・目に見えない大切なものなどについて考えています。

インターネットとの出会い、はてなとの出会い

インタビューズで、「インターネットとの出会いを教えてください」という質問を頂きました。くれたのはBOTかもしれませんが、人間でないにしてはとってもタイミングが良いので、こっちで回答したいと思います。


突然ですが皆さんは、ロッキング・オンの「H」という雑誌をご存知でしょうか。
私、当時の雑誌などは、東京に来て数々の引っ越しを重ねるうちに、ほぼ全て捨ててしまったのですが、なぜか当時の「H」を数冊だけ、持ってます。




mixiとかtwitterとか様々なwebサービスを、10代の頃から日常的に使える子たちについて、ずっと気になっていたというか、もっとも羨ましいなーと感じてきたのが、「趣味の合う友達を探しやすいのではないか」ということでした。
当時「H」の後ろの方には、「友達求む!」「女性求む!」「男性求む!」みたいなコーナーがあって、私は、投稿こそしたことはなかったけれど、切実感漂うそれらをよく読んでおりました。

『文通しましょう。私は21歳の女の子です。ヒスの服とかが好きで、S×G×Gのファンです。でも音楽はなんでも好きだしいろいろ聴きます。私の住む町は有名だけど田舎でスゴクつまらなくて、友達も少ないので仲良くしてくださる方手紙ください。女の子でも男の子でもOKです。たまには会って遊べるくらいの人がいいので近県、県内の方が良いです。最近のあなたの写真を同封していただけるとうれしいです。長野県 ●●●』(当時のHから抜粋)


H創刊当時、私は田舎の地方都市に住む田舎の(二回言いました)高校生でした。高校に入ってからハマった、渋谷系とかなんかの好きなアーティストのライブやコンサートに、一緒に行ける友達がすごく欲しくて、けれど周囲では小室ファミリーが大流行しており、同学年でひとり、趣味の近い友達を見つけて、その時とても嬉しかったのを覚えてます。彼女とは「もっと同じ趣味の友達を作りたいね」といつも言っていて、あわよくばバンドとかやってみたい(若い!)とか思っていて、ライブやコンサートに行った後に、(趣味が同じであろう)知らない人に話しかけてみようかどうしようか……と本気で思案したりしていました。結局私たちには、そんな勇気はなく、メンバーがいないため「けいおん!」みたいなことも一切できなかったわけですが…まあ、その前に楽器を何ひとつ弾けないからムリだったんですけどね!
「H」の「友達求む!」ページが今も忘れられないのは、そんな苦い思い出があるせいかもしれません。このページってなんだかそういう、誰かを探そう!という気迫がある気がする。正直、今見ると、投稿してる人全員中二病認定(もちろん私含む)という感じですが。田舎という環境にいると、自意識をこじらせやすいですから…。


遠く離れた都市にいても、趣味が合う、好きなものが近い、あるいは考え方が近い、はたまた同じ痛みを抱えている…という人同士、性別や肩書きなどの属性・所属を超えて、チャットだろうがツイートだろうが自由に話せるのはすごく良いことだ。物理的な壁を超えて、インターネットやSNSによる出会いのきっかけを、10代の頃から味わえるってどんな感じなんだろう。ホントにいいなあ、君たちは恵まれてるよって思います。
「学校」や「クラス」というのは、かなりの閉鎖空間だと思いますし、田舎になればなるほど、村や町自体がそうだという感覚は強くなるはず。実際に会えなくても、自分と近い感覚を持った人が「この世にいる」というだけで、救われる感じがありませんか。それが思春期なら、尚更そうじゃないかな。


というわけで、そんなほろ苦い思い出のあるアラサーの私にとって、
インターネットは「けっこう魔法」なのです。


本題に戻って…


私の「インターネットとの出会い」ですが、いちばん最初の出会いを正確に言えば、「H」を読んでいた高校生の頃です。家にはパソコンが無かったので、前述した唯一の親友と、ちょっと都会の方にある本屋さんに、インターネットなるものをしに行きました。初めてアクセスしたサイトはなぜか「メンズノンノ」のHP… そこにはさして新鮮な情報がなく、「これなら雑誌でいいじゃん」と思って終了でした。そこからしばらくは、ほぼインターネットと無縁な生活を送ります。

こっちこそ本当の「インターネットとの出会い」だろう、と思えるのは、やっぱり2008年にはてなでidを取って、ブクマ&2009年からブログを始めた時のことでしょう。(kobeni_08の「08」は、ブクマを使い始めたのが2008年だったので、適当につけた数字でした)昔から、外に向かって何かを発信することには興味がありました。それって、最初のハードルが非常に高いと思うのですが、私は大学生の時に、インターネットではないものの、根暗な文化活動をいくつかした経験があり、その時に最も高いハードルを超えていたので、ブログで何か表現するのに特に抵抗はありませんでした。
はてなは、idという、アルファベット数文字の羅列と、それに紐づいた私の発言だけで、たくさんの素敵な人・面白い人を、その人たちの考えを、私に引き合わせてくれました。いろんな観点からものを見るようになったし、興味も広がりました。昔からハンドルネームで活動した経験がある人には、当たり前のことかもしれませんが、私にとっては非常に驚きの多い体験でした。(そのことは、育児休暇から復職する時の、この記事明日から復職します。 - kobeniの日記に書いてあります)今はtwitterアカウントで、きっと同じような体験をしている人が多いんじゃないかと思います。

インターネットでの自分のメインフィールドは、どこでも良いと思うのですが私の場合はここ(ブログ)と、それに付随してtwitterです。
昔から、習い事も趣味も、ちっとも続かない私ですが、ブログはもうすぐ3年になります。ただブログを書いて、twitterでつぶやいているだけで、本当にたくさんの面白い人、賢い人、すごい人、変な人に知り合えて、20代をほぼ会社とその周辺で過ごしてしまった自分には、とても新鮮なのです。
私がこれからもtwitterやブログを続けていきたい理由はいくつかありますが、それについては自分がこの3年間で、オンラインでいろんなFBをもらいながら考えてきたこととして、3月31日のHUG(Hatena Users Group Tokyo)でお話できたらなと思います。※参加者同士話せる、ワールドカフェ(フリートーク)のコーナーがあるので もしかして誰かにとって、webで発信していくことの一つのヒントになれば嬉しいなと思います。ちょっとステマっぽくなってしまいました。



というわけで、私のインターネットとの出会いは、間違いなく、ここ数年のはてなで過ごした日々&人との出会いなので、はてなにはとっても感謝しています。
魔法がない時代と、魔法が(空気のように)ある時代、どちらも知っているのは、幸せなことかもしれない、とも思います。
よかったらHUG、皆さんも遊びに来てください。スター、いっぱい差し上げます。



HUG Tokyo 2012 開催案内 - Hatena::Group::#HUG_Tokyo
【増員70名】#HUG_Tokyo 2012.3.31 : ATND


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