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kobeniの日記

仕事・育児・伏し目がちなメガネ男子などについて考えています

2016年のワーキングマザー生活を振り返る

ついに2016年も終わりますね。みなさんはどんな一年だったでしょうか。私が最近すごく感じているのは、自分がどんどん「ワーキングマザーの当事者」から遠ざかっているということです。いちばん悩むのはやはり、仕事復帰1年目だと思うのですが、年を追うごとに子どもは成長し悩みが減っていき、そして、世の中の「働くママ」に対する扱いもどんどん、良い方へ変わっているという風に感じます。けれど私がかつてとても悩んでいた「仕事と育児の両立」についての諸問題が、何もかもすべて解決した…というわけではないし、あくまで私個人が、「最も大変だった時期を抜けた」に過ぎないのだという自覚を持っています。

そこで、今年の年末は、個人的な両立生活(主に仕事面)についての振り返りと、世の中が「仕事と育児の両立」をどう扱ったか、印象に残ったことについて書いてみようと思いました。

 

■「サラリーマンというシステム」に所属すること

 

今年の上半期は、自分の仕事の中で同じプロジェクト内に休職者が出てしまったり、立ち上げのために「未決・未解決」のものをかなり残したまま、業務が走り出すことになったりで、所属する組織、その周辺組織のあり方に疑問を持って過ごしていました。

あんまり細かい業務の話までする気はないのですが、「経営・組織運営は難しい」としみじみ思う一方で、「自分の隣にいる人が、明らかに業務が大変そうとか、調子悪そうにしていることに気付けないなら、私たちには組織で集まっている意味はあるんだろうか?」…という風に思い、一時期すごく悩んでしまったのでした。

私の所属する部署は、プロジェクト単位で仕事が進むので、気をつけないと「同じチームの隣の人が何をしているのか分からない」という状態に陥ります。たとえば「全員業務委託・フリーランスの集団」なら、それでも問題ないのですが、我々の場合は、プロジェクト単位に分かれているといっても、あくまで「組織・チームとして仕事を受けている」のです。

さいきんフリーランスになった夫を近くで見ていると、やはり業務量コントロールにいちばん苦労しているように思います。仕事を受けすぎても自分しか処理する人がいないし、かといって減らしすぎても収入が激減してしまいます。

組織でいることのメリットとは、やはりこの業務量や内容のコントロールがしやすい、ということではないでしょうか。

仕事にはどうしても繁閑の波や、始まってみるまでわからない困難さなどがあります。けれどそういった困難さに対処するために、複数のメンバーで構成されているのではないか?(もちろんそれ以外にもメリットはあるのだろうが)…と、すべてを自分ひとりで負っている夫を見ていて思います。

私が「時短勤務中」といった立場でこのようなことを言うと、「あなたの夕方以降の仕事を誰かが代わってくれればいいってこと?」と言われてしまいそうです。

「あふれた業務を誰かが代わりに処理する」は、いちばん最初に挙げられる方法かと思いますが、サラリーマンというシステムの中で、工夫できることはもっとたくさんあるんじゃないかな、と思っています。

 

たぶん、「マネジメント」って本来はものすごく面倒くさいんじゃないか。仕事が、川の流れのようなものだとすると、その水をどこまで引き入れるか、引き入れた水を誰のところにどう流すか、日々移り変わる流れを見ながら細かくコントロールしなくてはいけない。メンバーの抱える事情とか、価値観、ライフスタイルが違ったり、また変わったりする。社会もまた変わるので、水の量や質、つまり稼げるかどうかも変わる。ただ、昨今、長時間労働とか過労死などで大きく問題視されているのは、「この川の水をえんえん組織に流し入れっぱなしにする」というのはダメなんじゃないのか、それでは労働者はあふれた水に流されてしまうのではないか。ということではないか……と思います。「水流し入れっぱなし」でもなんとなかった時代、「人の管理」がもっとシンプルだった時代があったのかもしれません。でも今はとにかく、そうはいかないのだと、多くの人が感じているんじゃないでしょうか。

 

私は管理職を経験していないのですが、この「めんどくささを引き受ける」人が、子育て中などの事情を抱える人間にとっては本当に「命綱」になるのです。

いまの私はサラリーマンなので、「サラリーマンというシステムがあって良かった」と、そう思える組織、企業、社会とはどんなだろう。ということを、色々と悩み、考えさせられた上半期でした。

 

 

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■ やっと「マミートラックを抜けた」かもしれない8年目

 

今年は「保育園落ちた日本死ね」も話題でしたが、「マミートラック」というワードも話題になりました。マミートラックとは、子育てを理由にその企業における正規のキャリアルートから外され、責任や負荷の低い仕事を「同じトラック(陸上競技における専用レーンのこと)をぐるぐるまわるように」させられ続ける。といった意味を持つワードです。主に母親が陥りがちなので、「マミー」とついています。

私自身の話でいくと、あんまり「正規のキャリアルート」があるように思われない企業にいるので、「同期に比べ出世が遅れる!」と焦る、みたいなことはありませんでした。しかし、とはいえ、「どうも不完全燃焼のような気がする」といった状態が、長く続いていたことは否めません。

日本企業の慣習上は、「責任の重い仕事=長時間労働が必要な仕事」であることが多く、昇進したい・難しい仕事に挑戦したいと願えば「その代わり労働時間は長くなる・夜の業務も発生する・休めない・転勤がある」などの条件がついてくることが多いです。それらは、新しい挑戦を躊躇させるには十分です。「この仕事って本当に、私の力を十分に発揮できるんだろうか」「早く帰れるけど去年と何も変わっていない」みたいな疑念を飲み込んで、「子育て中だから仕方ない」「早く帰れなくなるのは困る」「働かせてもらえるだけありがたい」そう思って、やってきたところがある。けれど今年の後半に入ってからは、そういったモヤモヤがあまりありません。

 

-「やりたい」「挑戦したい」と思える業務であること

- 自分の能力を発揮できている業務であること

- 組織にとっても重要な業務であること

 

今あんまりモヤモヤしてないポイントはこの3つかなと思っています。かつ、それと引き換えに夜中まで残業しなければならなかったり、休めなかったりを強制されることはありません。残業して結果を出しても私はあまり嬉しくないので、労働時間はなるべく短くなるように心がけています。

なぜこれらが今、うまいこと叶っているのか? と理由を考えてみるに……

まずは

 

- やりたいことをずっと(ちょっとウザいぐらい)言い続けていた

&それを聞き入れる組織と上司であった(なので、これという仕事が来た時にふってもらえた)

 

ということがあると思います。「やりたいこと」は、ずっと変わらない要素もあれば、変わっていく部分もあるので、わりかし、こまめに上司と話をする機会を持つのが大事かなと思いました。もちろん「今は家庭の状態から考えて、挑戦できない」と、伝えた時期もあります。

 

あともう一つは、夫が働き方を変えたことが、結局は大きいような気がしています。

いくら「残業を強制されない」といっても、やっぱり「毎日おなじ『ではない』要素を含む業務」というのは、まとまった時間をとって考えたり整理したりすることが必要になります。まあ、要は、週に2回ぐらい残業できると大変助かる、ということです。一時期、私しかお迎え以降に対応できる人がいないので、毎日かならず16時半に会社を出ていたのですが、もしその状態で今のような挑戦をするとしたら、もっともっと努力が必要だっただろう…できないことはないかもしれないけれど、心の余裕は全然ないだろうな私。とは思いました。今は下の子がまだ保育園なので、病気は減ってきたとはいえ、お迎えは必須ですから。

 

今年の秋ごろ、「マミートラック」がNHKのニュースで取り上げられた時、SNSの反応を見ていたら「早く帰りたい、休みたい上に昇進もしたいとか贅沢すぎる」といった声も多かったです。保育園の待機児童の問題もそうですが、マミートラックの「実体」がリアルに想像してもらえるようになるには、まだしばらく時間がかかるのかなと思っています。

 

「『早く帰りたいけど昇進もしたい』と言っている母親」と、

「『子供のお迎えができる時間に帰宅したい。だが仕事ではこれまでどおり、自分の能力を磨き続けて、ずっと切磋琢磨してきた同期と同じように成長したい』と言っている母親」

って、まったく別人のように聞こえないでしょうか。

 

また、

「子どもがいるし、大変な仕事はもうしたくない。定時で帰りたい」と

「『また休み?』と言われる度に、いたたまれない気持ちになった。夫が夜遅いので、昇進して夜の業務を任されても対応できない。昇進試験を諦めるのは仕方ない」

というのも、まったく別人みたいですよね。

後者は、私の友達から聞いた話……だったりするのですが。

 

学問的に労働問題に取り組んでいる方々の世界にはすでに、「過剰な配慮」とか「意欲の冷却」とか、そういった言葉が存在しています。

2017年は、せっかく注目されるようになった「マミートラック」が、このようなワードの助けも借りて、ざっくりしたイメージでなく「実体」に近づいていく一年になればいいと思います。

 

ワーキングマザー歴8年目にして、じわじわマミートラックを抜けつつある私。また来年は「3歩進んで2歩下がる」みたいなことも、大いにありえると思っています。それでも、いまモヤモヤしている人には、「だいじょうぶ。いつか自分が納得いく『仕事と子育ての両立』にたどり着けると思うよ」と、言いたいと思うのでした。わたし来年もボチボチがんばりますので、一緒にがんばりましょう。

 

 

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